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バリアフリー

バリアフリーとは

『バリアフリー』とは、最近ではよく耳にする言葉だと思います。しかし、意味を正しく理解されている方は少ないのではないでしょうか?一般的にバリアフリーとは、『ハンディキャップのある人、高齢者の為に段差の無い作りにしたり、機械を設置するなどして利用しやすくする。』などの認識が殆どではないでしょうか?

本来、バリアフリーとはハンディキャップのある方や、高齢者の方々の為だけではなく、全ての人が支障なく生活でき、自由に活動出来る社会環境を示しています。しかし、全国の公共の道路や街中は、ハンディキャップのある人が使用できない場所や施設が多数存在しているのが現状です。これは、早急な解決が望まれています。 また、せっかくバリアフリーになっていてもそれを使用する人が物を通路上に置いたり、歩道などに放置された自転車などがあります。通路上の障害物などは火災や災害時には『バリヤ』となります。せっかくの『バリアフリー』が人的な災害へと繋がる危険性があります。社会環境整備ならず、一人ひとりの『バリアフリー』に対しての整備も必要となっています。

玄関周辺のバリアフリーについて

アプロ-チ及び玄関廻りについて

一般的な住宅では、道路から玄関ポーチそして玄関内部で玄関床からホ-ル床と段差が必ず設けられています。ここが第一の『バリア』となりっています。一般的に日本の風土が関係していることから住宅は湿気対策などを含め床高さが地面より最低限45cmは高く造られています。基本的に建築法で原則として定められているからですがこの段差が、『バリアフリー』を必要とする人にとっての障害となります。従って段差に影響されると自身の力で家にいれないことになります。

アプロ-チ廻りでは玄関ポーチでは必ず段差が設けられていますが、これを改善する為には、段差を解消するスロ-プ等をリフォームすることで『バリアフリー』なります。スロープ設置は勾配を1/12以下(1m上がるのに12m以上必要)が望ましいのですが、住宅事情を考えるとスペ-ス的に難しい場合があり、その時は段差解消機を設置する必要性があります。他には簡易スロープを使用する事も考えられますがかなり急なスロープとりますので、自力での利用は難しくなります。補助をする場合には問題は無いでしょう。リフォームの際、土地や間取りにのスペースに関係しますので、スロープ、機器の設置に十分にリフォーム業者さんに相談しながら検討することをお勧めします。

玄関廻りでは、玄関入り口の開口部が問題となります。雨水の浸入を防ぐ為約5cm程度の段差がある事があります、リフォームでは、桟木等を使用する事により歩行時のつまずきを無くし車椅子の出入りを可能にします。また、玄関床と玄関ホール床との段差は、高さも30cm程度と高くスペースも無い場所なので車椅子利用では段差解消機、また自立歩行可能な方には段差を上がる為に掴まる手摺りの設置が考えられます。手摺りは、出来るだけ使い易い場所で縦型と横型を併用し、玄関入り口から式台までは横型を設置し、式台部分では縦型を設置して掴まって上がるのを容易にする事が必要です。後玄関床と玄関ホールにかけて長椅子(ベンチ)等を設け、その上に腰掛けて横移動してホールに上がるのを補助する方法もあります。

スロープ

長所
  1. 勾配を緩く設定すれば、他人の手を借りなくても自力で移動できる。勾配さえ考えれば腕力の弱い人や小さい子供でも利用できる)
  2. 一度にあまり待たずに大人数が連続して利用できる。
  3. 簡易スロープなら多少の段差ならどこでも上がることが出来る。(ただし、かなり急な勾配になる場合があるので介助者が必要になる場合がある)
  4. 機械式と違い動力を使用しないので何時でも利用できる(EXP・・停電時には機械式は使用できない)
短所
  1. 自力で利用するスロープはかなり広いスペースが必要になる。<理想は勾配で1/12以下(1m上がるのに12m以上必要)>
  2. 移動距離が長くなり昇降が不便とも言える。(特に降りる場合スペードが出て危険が生じる)
  3. 床の仕上げ材により雨天時に滑りやすい。

段差解消機【埋め込み形】

長所
  1. 床上に邪魔な操作盤などが無い為場所を取らずに利用できる。
  2. 床と同一面で設置できるので利用しない場合でも邪魔にならない。
  3. 床と同一面で設置できるので機械への乗り降りが楽に出来る。
短所
  1. 埋め込む必要があり工事が大掛かりに成りやすい。
  2. 露出型と違い床上に突出部が無くガードを設置しにくく別に設ける必要が出てくる。
  3. 機械によっては昇降版下に異物が入りやすく注意が必要。
  4. 埋め込む為にメンテナンスが複雑になりやすい。

段差解消機【露出型】

長所
  1. 据え置き型なので大掛かりな工事なしに設置できる。
  2. 機械本体と車椅子等の旋回スペースがあれば何処にでも設置可能といえます。
  3. 埋め込み型と違い操作盤等にガードを設けられるので転落等の危険が少なくなる。
短所
  1. 床上に突出部分があり邪魔になる為空間の利用が制限される。
  2. 床上に据え置く為床との段差が多少有る。
  3. 埋め込み型と違い操作盤等が有り設置スペースが広く必要となる。

段差解消機【共通】

長所
  1. 機械が段差を解消してくれるので昇降が楽である。(腕力の弱い人や小さい子供でも楽に昇降できる)
  2. 設置スペースがスロープに比べて小さくてすむ。(新築時は別にして改造時には有効です)
短所
  1. 機械である為に動力が必要となり停電時などアクシデントに弱い。
  2. 垂直に昇降するので転落等の危険も生じる。
  3. 小さすぎる子供には単独での使用には危険が伴う。(機械に挟まれたりとか第三者の人の危険も生じる)
  4. 昇降版の支持の仕方により揺れる事がある。

廊下と各居室のバリアフリーについて

寝室を生活の中心になったときのことを考えて、各部屋をバランスよく配置する。室内を車いすで移動しやすく・寝たままでもリモコンでスイッチ操作できる事など、また、廊下は明るさや手すりの設置で安全な歩行や通行ができる計画にすること。切れ目のない手すり設置・足元灯設置・人感スイッチの検討・通路の幅を広くなどが主な改善点です。廊下や各部屋とのバリアフリーも単体ではなく廊下、各部屋への関係も検討する必要がありますのでリフォームを検討される際には設計者・施工者・理学療法士と本人・家族の打合わせが必要です。

玄関ホ-ルに上がってしまうと、廊下は一応平坦でなにも支障無く見えますが、あまり広すぎる廊下も身体を支えられず人により障害となる場合があります。 この場合手摺が必要になり、この手摺も体重を支えるには下地をしっかりさせる事が大事になってきます。また体型によって手摺取り付ける高さが違います。

洋室に入る場合は出入り口の下框が傷害となります、リフォーム場合には桟木を取り付けて解消する方法があります。また、歩行がしにくい人には色を変えて目立たせる事により解消する事もあります。設計においては、段差はある程度高さがあるか平坦な方が良いとされており半端な高さはかえって『つまずき』の元になる為造らない事が大切です。

和室に関しては、廊下面より5cm程度高い場合があり、この高さは上記のつまずきやすい高さといえます。改善策としては、

  • 1.廊下床面を嵩上げして和室と同じ高さにする
  • 2.和室の床をめくり床高さを下げる

既設の床に下地をしてその上に床仕上げをするだけに対し、和室床高さを下げる場合は壁や障子・襖等の開口部まで工事範囲となり、和室床高さを下げるより廊下面を上げる方が工事は楽ではないかと思います。また工事費も安く押さえることが出来ると思います。車椅子での出入りには椅子幅が65cm程度、手の作動範囲も考慮して80cm以上出来れば90cm以上の開口幅が必要です。

※木造住宅の場合構造的に抜けない柱や壁が多く有り、事前の調査打ち合わせが大事です。

水周りのバリアフリーについて

リフォームの際は、設計者・施工者・理学療法士と本人・家族と打ち合わせをお勧めします。

浴室

入浴はお年寄りや身体の不自由な方だけが利用するばかりでなく、一緒に住まわれている家族が心身共にリラックスさせ、清潔にするために利用されるものです。安全に入浴できるアプローチをスムースにし、段差を解消・手すりの設置・移乗台設置・非常連絡装置の設備などが主な改善点です。

キッチン

キッチンの問題となるヶ所は食卓、流し台、食器棚等ありますが、食卓はまず大人に合わせてあるので子供には少し高めになり、又介護の必要な人も障害の度合いにより変わってきますが、車椅子利用者には車椅子や食卓の高さが問題となります。

高さ調整の出来る椅子・食卓を使用する場合

利点
介護が必要な人も個別に高さ調整が可能椅子は子供がかなり大きくなるまで使用でき子供毎の高さ調整が可能。車椅子利用に関しては食卓の高さ調整をする事により車椅子毎の高さ調整が可能。
欠点
購入費はかかる。

附属(使用中)の椅子に改造する

利点
クッションを入れる、補助座面を入れる等、家の中にあるもので良く購入費等はあまりかからない。
欠点
クッションを入れる、補助座面を入れる等、椅子に乗せる物がズレたり落ちたりはずれたりする。

椅子に別にテ-ブルを用意

利点
配置等に気を使う必要があまり無く費用も少なくできる。
欠点
椅子に付ける為場所が小さく子供が大きく成ったり介護の必要な人や車椅子の人にも同様に場所が小さく利用に多少無理がある。

専用の食卓を用意

利点
障害や介護の度合い、子供の大きさに合わせた食卓を用意でき場所も椅子に付けるタイプより広く取れる。
欠点
家族が子供と大人や介護の必要な人と必要ない人に分かれてしまいあまり良い方法とはいえない。
また、介護の度合いや子供が大きく成るにつれ合わなくなる為買い換えが必要又複数の子供や介護の必要な人全てに合わす事は無理があり費用が掛かる。

流し台

身長差により使用勝手が違うので生活環境による配慮によって異なります。基本的に流し台の高さは床面から85cm程度なので身長が高かったり低かったりすると使い辛くなります。家族や設計者・工務店で良く相談する事が必要な場所です。

車椅子利用者

車椅子が付けられる高さで下に邪魔になる部分がない物は高さは車椅子が下に入る高さとなる。高さ調整が出来るタイプの流し台は昇降に時間が掛かるのと商品数も少ない。また、流し台の面している壁の開口部高さなどの影響を受ける場合もあります。

自立出来る障害者

高さ固定式の場合障害の無い人と同じで主に使用する内一番高い人と障害者の身長を比較し差が無ければ合わせて高さを決定する。この時障害者が低ければ障害者の身長により決定する。他には車椅子利用者欄と同様高さ調整の出来るタイプを選定する。

障害のない人

高さ固定式の場合流し台が低い人には流し台の前を5~10cm程度低く下げる方法を高い人には高く上げる方法を考える。一般的には主に使用する人のうち一番高い人に合わせて選定しその人より低い人には流し台前に台を置き高さを調整する。

洗面所内

洗面台等ですが、これも台所の流し台同様、洗面所台も生活環境によって各使用者の身長差を考慮して改良する必要があります。洗面台にも昇降するタイプがありますが、商品数や昇降時間などにも問題になる点もあります。キッチン同様利用者に合わせた機器や設置の高さが一番重要となります。

トイレ

車いすやお年寄りでも安全かつ快適に使用できる。和便から洋便に・車いすでもらくに利用・ウォシュレットに変更・ドアを引込戸・非常連絡装置の設備などが主な改善点です。

階段

安全性を考え、勾配や踏み面、け上げの寸法を検討する。位置・形状・材質はもとより手すりの設置・足元灯・踏み板の滑り止め設置・昇降機設置などが主な改善点です。

介護保険

介護保険制度について

介護保険制度が適応されるご家庭なら最高18万円の助成を受けることも可能です。

介護保険で出来る住宅改修の種類』

  1. 手摺の取付け
  2. 段差の解消
  3. 滑り防止、移動円滑化のための床材変更
  4. 引き戸等への扉の変更
  5. 洋式便器への便器交換

注意点

  • 住宅改修による補助金(利用者負担1割)厚生省による住宅改修告示に準拠した改修の場合、要介護区分を問わず、改修費用(上限20万円)の9割(実質上限18万円)が支給されます。
  • 分割利用が可能です。
  • 給付は原則として受給者一人につき一回限りですが、要介護度が3階級以上あがる場合や転居の場合には再給付が受けられます。
  • 障害者給付や各種貸付制度についても詳しくは市区町村やリフォーム会社様にお問合せしてください。