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シックハウス

シックハウス症候群
「新築病」とも呼ばれている「シックハウス症候群」。自然素材を使った内装にして、あなたのおうちも住めば住むほど、体を害する家から、住めば住むほど、心地よくなる家に。

シックハウスとは

シックハウス症候群(Sick House Syndrome)

シックハウス症候群とは、住宅の新築や改装工事後、住宅建材から室内に発生する揮発性化学物質など住居内での室内空気汚染による様々な健康障害をシックハウス症候群と呼んでいます。「化学物質」「カビ」「菌」の他に「ストレス」や「電磁波」なども考えられていますが、特に三大原因と言われているのが「化学物質」「カビ」「ダニ」です。

シックハウス症候群による主な症状

  • 唇が乾く
  • せき,くしゃみ
  • 息苦しい
  • 胸が詰まる
  • 吐き気がし食欲がなくなる
  • おなかが張る
  • 下痢や便秘になる
  • 下半身が冷える
  • 頭が痛い、めまい
  • 目が痛い、視覚異常、涙
  • 鼻炎
  • 心臓がどきどきする
  • 手先、足先がしびれる
  • しっしん、皮膚障害
  • 全身のアレルギー症状
  • 全身が慢性的に疲労

化学物資と体の影響

物質名称 用途 体への影響
ホルムアルデヒド 合板、パーティクルボード、壁紙、接着剤 鼻、咽頭の刺激、流涙、くしゃみ、せき、吐き気、呼吸器障害、発ガン性
トルエン 施工用接着剤、塗料溶剤、ワックス溶剤 倦怠感、知覚異常、吐き気
キシレン 塗料溶剤、樹脂、ワックス溶剤 眼・咽喉の刺激、知覚障害、吐き気
パラジクロロベンゼン 防虫剤 眼・鼻・のどの刺激、咽頭痛、悪心、嘔吐、肝・腎機能低下
エチルベンゼン 塗料、接着剤 眼、皮膚、気道の刺激、中枢神経への影響
スチレン 発砲スチロール 眼、皮膚、気道の刺激、喘息
フタル酸ジ-n-ブチル プラスチック、塩化ビニルの可塑剤 吐き気、頭痛、めまい
クロルピリホス シロアリ駆除剤 倦怠感、頭痛、めまい、悪心、嘔吐

ダニ

アレルギー原因の一つにダニがあります。ダニの死骸や卵などを吸い込むことで、アトピー性皮膚炎になる可能性があります。ダニは繁殖力も高く、高温多湿の環境を好み、カビの発生がダニの好む環境でもあります。ダニの生息条件として室温25~30℃、湿度70~80%以上ですが逆に湿度が50%以下になればダニは死ぬと言われています。

施工上の注意

新築、リフォームを検討するにおいて設計・施工会社と使用建材についてはまずは相談しましょう。シックハウス問題は非常に難しい問題でもあります。一般的に化学物質が含まれている塗料や住宅建材など使用については、設計・施工業者に確認することをお勧めします。建築のプロであっても、シックハウス問題については知らない業者などシックハウスについての認識が様々です。逆にシックハウスに特化したリフォーム業者さんもいますので相談に行くことをお勧めします。

施工の対策

  1. 敷地条件を把握し、風通しを配慮した窓の配置。
  2. 常時有効な換気ができるよう、小窓や通気口などを施す。
  3. 有害物質が少ない接着剤や放散が少ない建材などを使用する。
  4. 有害物資などの情報収集

室内の改善と対策

新築後

完成後約2~3週間通気させてから入居する。それが無理な場合は下記「ベイクアウト」を施す。特に完成後住居内に立ち入った際、鼻にツンとくる臭いがしたり目がチカチカしたりした場合は充分な措置を施す。

リフォーム後

内装リフォームを施した場合は上記新築同様の措置をとる(但し改装部位により異なる)。やむを得ず居住しながら内装工事をする場合は施工業者と相談し、ほこり、粉塵などを含め空気環境に充分配慮する。

窓開け換気

最も効果的なのは窓を開けての換気です。冷暖房時でも5分程度の窓を開けての換気を1時間に1回以上行なう。春から夏場にかけて気温の上昇する時期が、化学物質の濃度が最も上がる時期であり、この時期は特に窓を開けてのけ換気を心掛ける。エアコン使用時にもこの換気を忘れないように。

温度管理

住宅建材に含まれる化学物質は気温上昇と共に放散が活発となる。このような事から、特に夏場は窓から入る直射日光などをできるだけ遮り、外出時には雨戸やカーテンを閉め、室内温度の上昇を防ぐ。

換気扇

換気扇を回す場合は、対角線上の位置から空気を取り込むよう配慮し、空気の流れをつくる。

空気清浄機

換気効果には及ばないが、換気による低減化を補助することによって効果が得られる機種もある。

家具

家具も同様、素材及び接着剤、塗料等から化学物質が放散される。購入時には製品表示を確認し、タンス等は内部の臭いを実際に嗅いでみる。

防臭剤・防虫剤

  1. タンスの引出しや衣装ケースで防虫剤を使用する際には、標準使用量を守る。
    ※防虫メーカー標準使用量:10包/50L
  2. 空気より重いため《蒸気比重:5.07(空気:1.0)》、乳幼児や布団に寝ている時間が多い人がいる部屋では、できるだけ使用を避けるか換気を心がける。
  3. トイレで防臭剤として使用する際には必要最低限とし、換気を心がける

たたみ

  1. 畳は目に沿って、1枚につき約1分ゆっくりと掃除機をかける。
  2. 湿気の多い畳は業者に頼んで加熱処理を施す。
  3. むし干しをする。

寝具・座布団

  1. 週に1~2回、天日干しをする。
  2. 叩いた後は布団専用ノズルで掃除機をかける。叩くだけだと、内部のアレルゲン(ダニの糞や死骸)が表面に出てきて逆効果となる。
  3. 超高密度繊維カバーを使用する。

ぬいぐるみ

  1. 丸洗いできるものはまめに洗濯する。
  2. 黒いビニール袋に入れ天日干しし、掃除機をかける。

加湿器

  1. こまめに水を取り替え、洗浄する。
  2. 開放型の石油・ガスストーブは水蒸気を発生させるので加湿は不要。
  3. 相対湿度が50%を超えたら加湿は控える。

観葉植物

水を与え過ぎない。

衣類

  1. クリーニングから戻ってきた衣類は一度袋から出し、日陰干ししてから収納する。
  2. 新しい衣類はホルムアルデヒドが残留していることがあるので、一度水洗いしてから着用する。
  3. タンスやクローゼットに使われる合板や塩ビなどから発生する化学物質が移染する恐れがあるため、特にベビー用品等を収納する場合はビニール袋に入れて収納する。収納家具類の中は狭い空間であるため、低濃度の化学物質でも高密度環境となる場合が多い。

※上記の様に対策、予防で大事なことは、換気と日光です。